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【第一回】タイガーがアフターサービスに込める想い~お使いのタイガー製品を長く愛してもらうためにできること~
炊飯器などの家電を買うときに、アフターサービスを気にしたことはありますか?
本日は「お客様の元へ届いた製品が安心して長く使われるように…」そのような想いを胸に、お客様とタイガー製品をつなぐ架け橋として日々仕事に取り組む2人の社員にタイガー流のアフターサービスについて、話を聞きました。
実はタイガー魔法瓶では、愛着ある製品をお客様にできるだけ長くお使いいただくために、2019年より交換用の修理部品を業界水準よりも長い10年間保有しています。その取り組みを開始するに至った裏側もご紹介します。
本日お話を伺うのは
タイガー魔法瓶
お客様相談室/Aさん
生産管理や営業での経験を積んだ後、2016年よりお客様相談室にてお客様のサポート対応を行う。
タイガー魔法瓶
品質管理チーム/Kさん
主に炊飯器の品質管理担当として、新製品の開発段階での構造チェックや生産ラインでの品質確認のほか、お客様の声を活かした次の製品への改善も行う。
Q1.普段のお仕事はどのような内容ですか?
お客様のお困りごと解決に向けて
お客様相談室Aさん:普段の仕事内容としては、電話やWebサイトで受け付けたお客様のお困りごとに対して、解決に向けたサポートを行っています。例えば、「うまくごはんが炊けない」という炊飯器のお申し出なら、まず、お米の計り方や水の量などの使い方が合っているかをお客様との会話の中で確認します。お話することで問題が解決することも多いですし、それでも改善されないようでしたら修理をご案内します。
次のお客様をお待たせしないためにも、丁寧で分かりやすく、かつ簡潔にお電話で説明することを心掛けています。
品質管理チームKさん:開発段階の商品の品質チェックにも携わりますが、お客様の元に届いた商品と関わる機会としては、修理部門へのアドバイスがあります。修理担当から「このお申し出にはどのような方法がとれるか」という質問が来た場合に、例えば「ごはんがこげる」というような内容なら、この部品を変えたり、プログラムを少し調整したりすることで改善されるかもしれない、とアドバイスすることもあります。
お客様のお声を次のものづくりに。
品質管理チームKさん:Aさんのようなお客様相談室のメンバーは上下のフロアで近くにいるので、日々行き来をして製品に関するお客様のお声をタイムリーに教えてもらい、次の製品へ活かしていきます。
時折、お客様の誤った使い方によるお問い合わせもあるのですが、お客様にとっては困っていることに変わりはないので、「どうすればそのような誤使用が起きにくい構造になるか」、例えばボタンの配置や操作性を改善するなど、お客様が誤った使い方にならない構造となるよう、開発チームにフィードバックしていくのもこの仕事の重要な役割です。
Q2.お客様とのやり取りで印象に残っている出来事はありますか?
涙が「出た」くらいに嬉しかった、お客様からのお手紙
お客様相談室Aさん:営業から今の部署に異動したての頃、お電話でお話をしたお客様から、後日対応に関するお礼のお手紙をいただいたことがあります。そのときは、涙が出るくらい、という表現がありますが、本当に涙が出たくらい嬉しくて、今でもそのお手紙は大事に保管してあります。
実は製品の故障などでなくても、お手紙をいただくことがあるんです。「息子が生まれたときに買った電気ポットが、子育てに活躍し、息子が成人した今でも使い続けられています。タイガーに感謝を申し上げたい」といった内容のものでした。100周年を迎えた際にはお客様相談室だけではなく、当社の社長宛てにもお祝いのお手紙をいただくなど、お客様が暮らしの中でタイガー製品を愛してくださっていることが伝わり、感謝の気持ちでいっぱいになります。
年末の恒例行事で大活躍のアノの商品も…?
品質管理チームKさん:印象に残っていることでは、年末には餅つき機のお問い合わせが増えるんです。一年振りに使われるというお客様も多く、不具合があるからと修理に出してしまうとしばらく使えなくなってしまうので、お電話でのご相談に対して、いかにお客様だけでご使用いただけるようにするか、色々と頭をひねらせ考えられる方法をお伝えしました。そのときはその場でタイムリーに解決することができ「餅なしでお正月を迎えることになりそうだったところをありがとうございます!」と言っていただきました。やりがいを感じた瞬間でしたね。
お客様相談室Aさん:炊飯器もそうですが、餅つき機も、ご希望の方には修理時に代わりに使っていただける貸出品の対応をしておりますので、万が一の際は、翌日以降にはお使いいただけるようになっております。貸出品が入っていた箱に、不具合がおきた製品を入れていただき、お送りいただくようご案内しております。
*台数には限りがあり、ご希望に沿えないこともあります。
Q3.補修用性能部品の10年保有とはどのようなものでしょうか?
買い替えだけでなく、修理や部品交換の選択肢も。
品質管理チームKさん:補修用性能部品とは、その製品の機能を維持するために必要な部品のことで、タイガーでは業界水準より長く、製造が終わってから10年間保有をしております。炊飯器でいうと、長年使っていくうちに、内なべや内ぶたの加工はがれ、パッキンがへたってくることがありますが、そういった場合に、買い替えだけでなく、修理や部品交換を選択いただけます。
先ほどのお手紙のように長くご使用されていると、買った当時の思い出があり製品に愛着を持たれる方が多くいらっしゃいます。過去には部品さえ交換できれば修理ができるのに、部品がなくて修理をお断りせざるを得ないときもあったので、部品を長く持つことでお客様に修理や部品交換の選択肢もご案内できるようになりました。
※ 材料調達や設備状況等によっては10年未満で供給できなくなる場合があります。
※ 10年間保有しない補修用部品も一部あります。
お客様相談室Aさん:炊飯器だと業界の水準では生産終了後6年保有が定められているところ、タイガーではお客様のお声を元に10年保有しているので、修理もその期間分、ご案内可能になりました。
炊飯器1台だけで200くらいの部品があるので、それらを全て保有するのは保管の面ではスペースが必要という課題もありますが、お客様に「まだ部品があるので修理して使っていただけますよ。」とお伝えすると喜んでいただけることが多いです。以下のようなお手紙をいただいたこともあります。
“ 初期投資が高い製品になってもメンテナンスが出来る商品を選んで購入したいです。この度は亡くなった母が購入してくれた思い入れのある品でしたので、発売開始から10年経過で最後のメンテナンスになるかも知れないですが、メールのやり取りも大変丁寧にして頂けました。ありがとうございました。 ”
Q4.お問い合わせ前に「これ」準備をしておいていただければ助かる!ということはありますか?
お客様相談室Aさん:品番と、製造時期を表すロットNO.は製品に記載されているのでご確認いただきたいのと、購入日も分かるように、保証書を保管いただければと思います。状況が分かる画像や動画もあると対応がスムーズなことも多いです。もちろん、ご不明な場合はお電話で、どこをご覧いただければよいかお伝えいたします。こちらのサイトでも確認方法は紹介しています。
万が一、お買い上げの日から1年以内で、正しいご使用方法にもかかわらず製品が故障した場合は、保証書をご提示いただくと、無償で修理させていただきます。1年を超えると有料修理になりますが、修理料金の目安もこちらに掲載しておりますで、ご覧いただければと思います。
また、炊飯器に関しては土鍋や内なべのコーティングが3年や5年保証の商品もございますので、取扱説明書などをお読みいただければと思います。
普段のお手入れのポイント
品質管理チームのKさん:長くいい状態で使っていただくためには、お手入れの箇所や方法について説明書をご覧いただき、炊飯器でしたら内なべや内ぶたなどしっかり洗っていただければと思います。実はお手入れがしっかりできているかが、炊飯中の状態にも影響するんですよ。また、炊飯器の底にある排気孔や吸気孔もほこりがたまりやすい部分なので、ぜひ定期的にお手入れをお願いします。
お客様相談室のAさん:電気ポット・電気ケトル・コーヒーメーカーなどは、水道水のミネラル成分が付着して変色やつまりが起こることがあります。そのような場合はクエン酸で洗浄することで、つまりもとれて長くお使いいただけますのでぜひ覚えておいてくださいね。
Q5.最後に読者へのメッセージをお願いいたします!
品質管理チームKさん:部品の10年保有は、製品を長く愛着を持ってお使いいただけるように始めたサービスで、買い替えるより安く済む場合もありますし、部品1つさえ交換できれば捨てる製品もそれだけ減るので環境にもやさしく、ぜひご活用いただきたいです。もちろん、品質管理の役割として、故障せずなるべく長くお使いいただけるよう、ものづくりの品質向上への最大限の努力は継続していきます。
お客様相談室Aさん:10年保有はお客様の「愛着ある製品を長く使いたい…」というお声から生まれたサービスです。今後もお客様のお声をよく聴いて、満足していただけるようなアフターサービスをしていきたいと思っております。長くお使いいただくことで、タイガー製品やタイガーのファンであり続けてくだされば嬉しいです。