炊飯器かんたんレシピ
私は自他共に認める、無類のお米好き。
体のことも考えて、普段は酵素玄米を食べることが多いのですが、「ほかほかの白ごはんを思い切り食べたい!」と思ったときによく作るのが、この明太子の和えものです。
辛子明太子に刻んだ長ネギ、ごま油と白ごまを入れてよーく混ぜるだけの簡単なものですが、これがあるだけでごはんがどんどんすすみます。
今でこそお米が大好きな私なのですが、じつは小さい頃はとても食が細かったんです。
当時は祖父母と過ごす時間が多く、みんな食べることが大好き。食卓にはいつも食べきれないほどたくさんの料理が並びました。その反動と言ったら言い過ぎかもしれませんが、見るだけでお腹いっぱいというか(笑)。
あまり食に興味を示さなくなった私になんとかしてごはんを食べてもらおうと、母が苦心の末に編み出してくれたのが、この明太子の和えものでした。
明太子だけでもごはんがすすむのに、そこにごま油とごまの香ばしい風味とネギのシャキシャキした食感が加わるともうたまりません。
ほかほかのごはんにたっぷりとのせて、さらにそれをうまみたっぷりの韓国のりで巻いて食べるというアイデアはさすが料理上手の母だなと今は思います。
おかずがなくても、これさえあればごはんをたくさん食べられて、いつの間にかごはんが大好きな子になっていました。
明太子のストックがあれば、家にある食材と調味料でさっと作れるお手軽メニューは大人になってからもよく作っていて、旅行や出張から帰って、料理を作るのが億劫だな……なんていうときにも重宝しています。
明太子をたらこに変えれば、お子さんもきっと喜ぶメニュー。たくさんごはんを食べてほしいなというときにぜひ試してみてください。
明太子の和えものごはん
作りやすい分量
〈材料名〉
- 明太子 1腹(2本)
- 長ネギ(白い部分) 15cm
- ごま油 大さじ2~3
- 白ごま 大さじ3
- 韓国のり 適宜
作り方
1.明太子に縦に切り込みを入れ、腹から身をこそげ出す。
2.長ネギをみじん切りにする。
3.ボウルに1の明太子、2の長ネギと、ごま油、白ごまを入れてよく混ぜる。
4.あつあつの白ごはんに3をのせ、韓国のりで巻いていただく。
こぼれ話を少し
– バリ島の伝統料理 –
先日バリ島を旅したときのことです。現地のオーガニックライスフィールドを見学したあと野草や野菜を収穫し、現地の農家さんのキッチンで伝統的な料理を教えていただきました。モリンガスープ、チキンサテ、野菜とチキンのバリカレーなどなど。伝統料理はその土地の気候や環境に合う料理なので現地で食べるのが一番おいしい。私も京都で、旅する方にそんな経験が提供できたらいいなと思っています。
料理:青山有紀 撮影:相馬ミナ 文:小林百合子
青山有紀
(あおやまゆき)
京都府出身。東京・中目黒の京おばんざいと韓国料理のお店「青家」のオーナーシェフ を経て、現在は京都在住。雑誌などでレシピ提案をする傍ら、新店舗の準備中。著書に『新版 薬膳で楽しむ毒出しごはん』(マイナビ)『はじめてのおばんざい』(宝島社)など多数。