土鍋を知る
ふっくらもっちり食感に、香ばしいおこげ。噛みしめるほどに広がる香りと甘み。おいしいごはんを炊くために最適なのが、土鍋です。「使ってみたいけど、土鍋ってよく分からない」「自分の土鍋の使い方が合っているのか心配」、そう思っている方はいらっしゃいませんか?
炊飯器で土鍋ごはんの味を追求して土鍋の研究を重ねてきたタイガーが、皆さんの土鍋に関するギモンにお答えします。
Q. 土鍋ごはんはおいしいってよく聞くけど、
そもそもどうしておいしくなるの?
「土鍋で炊くようなおいしいごはん」を長年追求してきたタイガー。でも、そもそも土鍋で炊いたごはんがおいしい理由は何でしょうか?
ポイントはお米を包む土鍋内の温度にありました。ふっくらハリがあり、噛めば噛むほど旨みを感じるごはんに炊きあげてくれる土鍋の特長をご紹介します。
じわじわ温度が上がるから。
土鍋の特長の1つが、熱伝導率。
金属に比べると、土鍋の熱伝導率は約100分の1から約300分の1ほどと言われます。そのため土鍋は金属製の鍋と比べて温度上昇がゆるやか。これが、お米の甘みや旨みをグッと引き出す秘訣です。
お米にはアミラーゼというでんぷんを分解する酵素が含まれています。お米の甘みは、でんぷんが糖に分解されることにより引き出されます。このアミラーゼが最も活発に働く温度は40?50度。ゆっくり昇温する土鍋では、お米が糊化する際、温度が一気に上がりきらないので、アミラーゼが働く時間が長く保たれるため、そのおかげでおいしいごはんが炊けるのです。
また、昔から言われるおいしいごはんを炊くコツ、「はじめチョロチョロ、中パッパ、ブツブツいうころ火を引いて、ひと握りのわら燃やし、赤子泣いてもふた取るな」という言葉をご存知でしょうか? これは釜でごはんを炊くときのコツを歌にしたものです。「はじめチョロチョロ」とは、低い温度でアミラーゼを活性化させる予備炊きのこと。この絶妙な火かげんが、熱伝導性の低い土鍋だからそれが簡単にできるのです。
温度が下がりにくいから。
もう1つの土鍋の特長が蓄熱性です。
お米をおいしく炊くために重要なのが、沸とうしてから98度以上で加熱し続けること。歌の続きの「中パッパ」とは、釜から吹きこぼれるほどの高温で炊くことを表しています。熱が冷めにくい土鍋は、火を弱めても鍋の中全体で高温をキープ。そのため、一粒ひと粒にしっかり火が通り炊きムラを抑えられます。
火を止めた後は、充分に蒸らしの時間を取ります。これが最後の「赤子泣いてもふた取るな」の部分。火を消した直後は米の表面に水分が多く残っています。蒸らしとは、この水分をお米の内部まで浸透させる工程です。十分に蒸らすことで、水分が均一に行き渡ります。
土鍋は火から下ろしたあともすぐに冷めません。蒸らしている間もじわじわと加熱されるため、水分が浸透すると同時に鍋に残った余計な水分を飛ばし、ふっくらと美味しいごはんに炊きあげてくれます。
手軽に味わうなら、土鍋を採用した炊飯器。
特有の熱伝導率と蓄熱性でごはんがおいしく炊ける土鍋ですが、炊飯の手順やお手入れにはちょっと手間がかかります。炊飯前にお米を浸水させたり、炊飯中も火かげんを見守ったり、蒸らしの時間を取ったり……。使い終わった後の洗い方や保管方法にも細かい注意が必要です。けれどもご安心あれ。タイガーは土鍋のメリットをそのままに土鍋炊飯を再現した炊飯器を開発しました。
炊飯器ならこんなメリットが。
- 浸水、火かげん、時間管理の必要なし
- 炊いたごはんをそのまま保温できる
- ごはんの粘りや食感の炊きわけを自動で調節
- お手入れもラクラク
タイガーの土鍋ご泡火炊きとは?
- 高火力と遠赤効果
タイガーの土鍋圧力IHジャー炊飯器にはIHの高火力を蓄熱して内なべ(土鍋)に伝えるタイガー独自の「遠赤土かまど」を搭載してかまど炊きの高火力を再現。じっくりと中の温度が上がるため、米のでんぷんを甘味成分に分解するアミラーゼ(酵素)が働く温度帯が長く続きます。
その後、金属なべでは到達しない温度帯(なべ底外面温度200度以上)で炊きあげ、土鍋の遠赤効果による放射熱でお米の中までしっかり加熱。
これによって、お米の甘みと旨みをグッと引き出しもちもちとした食感の土鍋ごはんを炊くことができます。 - 細やかな泡立ち
タイガーの土鍋圧力IHジャー炊飯器では、高火力で加熱した時に細かい均一な気泡が垂直に立ちます。この泡によって土鍋ごはんをおいしく「土鍋ご泡火炊き」の技です。
お米が傷つくとそこから旨みが逃げだしてしまい、粒が変形すると炊きムラの原因になってしまいますが、土鍋表面から出る泡がお米を包み込むことで、鍋の中でお米が踊っても傷つきにくくなります。さらに一粒ひと粒に均一に熱が伝達され、表面がつややかで食感がもっちりした粒の揃ったごはんに炊きあがります。
このように、土鍋ごはんのおいしさには理由があります。
土鍋ならではの火かげんを追求し、その技を搭載した炊飯器でその味をぜひご賞味ください。