米は我々日本人の中心。
だからこそ、その「尊厳」を大切にしています
馳走 啐啄一十(広島県)
これまでメディアと連携して多彩な料理プロデュース活動を展開し、現在も広島で週3のテレビ出演をこなす、著名な和食料理家 平野寿将さんをご存知の方も多いはず。その平野さんが広島で大将を努める「馳走 啐啄一十(ちそう そったくいと)」に伺い、土鍋ごはんへのこだわりを教えていただきました。
コンセプトは「一滴のお出汁でおもてなし」
──この店ならではのこだわりを教えてください。
店主:広島には、和食にかかせない「昆布出汁」のうま味を最大限に引き出す軟水が豊富に湧き出ています。その"地の利"を生かし、ここ広島で店を構えよう。私はそう考えました。ここでは、広島の湧き水と「蔵出し昆布」で取った出汁を、料理に合わせて3種類用意しています。
お米の美味しさを最大限に引き出してくれるのが「土鍋」
──なぜ、土鍋で炊いたごはんを出されているのですか。
店主:私は、お米は「乾燥野菜」だと思っています。それを、煮くずれさせず、中までやわらかく火を通し、最後に余分な水分を飛ばしてふっくらと仕上げるのは、土鍋が持った、高温を維持できるという能力のたまもの。土鍋はごはんの美味しさを最大限に引き出してくれるんです。
お客様それぞれにとっての、「最高のごはん」を
──お米は、広島産のものを使われているのでしょうか。
店主:お米の産地はお客様によって使い分けています。広島のお米は軟水で炊くと、とてもやわらかく仕上がりますので、広島県民にとってはソウルフードですが、他地方からのお客様には、粒立ちよく仕上がる関東より北のお米で炊いたごはんの方が喜ばれる場合もあるのです。お客様の好みを汲み取り、それぞれにとっての「最高のごはん」を提供する、それがおもてなしだと思っています。
名物「トリュフごはん」は、土鍋で炊くからこそのスペシャリテ
──どのような土鍋ごはんをいただけるのでしょうか。
店主:当店の名物「トリュフごはん」です。ただトリュフのスライスを乗せるだけではなく、前日から生米の中にトリュフを仕込んで香りを移しているので、炊きあがった時に中からしっかり香ります。この仕上がりも、素材のおいしさを引き出す土鍋だからこそ。コースの締め、お腹いっぱいの方でも「おいしい!」と完食してくださいます。
馳走 啐啄一十
広島市中区富士見町5-1随木ビル1階
電話 082-249-0957
営業時間 月~土、祝前日: 18:00~23:00 (料理L.O. 21:00 ドリンクL.O. 22:30) 祝日: 18:00~23:00 (料理L.O. 21:00 ドリンクL.O. 22:00)
定休日 日曜