タイガー
魔法瓶の
3つの冒険
すべては
“おいしい炊きあがり”の
ために。
チームでたどり着いた
最高傑作「土鍋ご泡火炊き」
Outline
タイガー魔法瓶の100周年を記念して作られた、ジャー炊飯器の2023年度フラッグシップモデル「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRX型」。創業以来培ってきた「熱コントロール技術」を進化させた大火力のIH、萬古焼の本土鍋、これまでにない洗練されたデザインなど、「土鍋ご泡火(ほうび)炊き」には、理想の炊きあがりを目指した開発者たちの、“最高傑作”の名に恥じないこだわりが詰め込まれていた。
最新のフラッグシップ炊飯器「土鍋ご泡火炊き JRX-G100」はこちら
Member
-
Atsushi.Tさん
2011年入社。
商品企画グループ商品企画第1チーム -
Akihiro.Tさん
2013年入社。
商品開発グループ開発第6チーム -
Mayo.Oさん
2016年入社。
商品開発グループ開発第6チーム -
Syuntaro.Tさん
2019年入社。
商品開発グループ開発第6チーム -
Yumi.Aさん
2020年入社。
商品開発グループ開発第5チーム
土鍋を使った
直火炊きを
炊飯器で再現する
タイガー魔法瓶は、1970年に初めての炊飯器を世に送り出してから50年以上、おいしいお米を炊きあげるための「熱コントロール技術」にこだわり続けてきた。
創業100周年を記念したフラッグシップモデルに込められたのは、他では真似のできない「熱コントロール技術」の進化と、土鍋を使った炊飯器へのさらなるこだわりだった。
Atsushi.Tさん
私たちが元々目指していたのは、一流料亭のような土鍋を使った直火炊きのおいしいごはん。2006年からは内釜に本物の土鍋を採用しましたが、直火のような大火力を再現することに苦労してきました。今回、100周年記念モデルを開発するにあたって、改めて直火を再現するために熱源である新しいIHの開発にチャレンジしました。
100周年記念
モデルの核となる
新しいIHの開発
より直火を再現するために開発されたのが、底面に二層のIHコイル構造を採用した「300℃ WレイヤーIH」。従来のフラッグシップモデルのコイル表面積から約160%アップ※し、発熱パワーを高めることに成功した。
※ワークコイルで覆われた部分の面積において、JRX-T100と当社従来品JPL-S100(2022年製)との比較。JRX-T100 26207mm² JPL-S100 16695mm²(当社調べ)
Mayo.Oさん
IHにはコイルを使っているのですが、その巻き方によって土鍋への熱の伝わり方が変わります。単に強くしてしまうと焦げの原因になってしまうので、強く加熱したい底面はコイルを二重巻きにして、それ以外の部分は一重巻きにするなど細かい調整を、何度も何度も繰り返しました。その細かい調整が本当に大変だったので、この頃は、夢の中でもコイルを巻いていたような気がします(笑)。
IHの構造が決まらないと、他の開発が進まないのでプレッシャーもありましたが、最終的には、おいしい炊きあがりを実現するためのIHが完成して良かったと思っています。
目指したのは、
どこから見ても
美しいデザイン
100周年を記念するフラッグシップモデルには、機能面はもちろんデザイン面でもこだわりが詰まっている。従来の炊飯器にはない、インテリアとしてもマッチするような洗練されたデザインが求められた。
Syuntaro.Tさん
ごはんがおいしく炊けることはもちろん、家電ぽくない洗練されたデザインや使い心地が大きなテーマになっていました。
例えば、炊飯器の予約、炊飯、保温を知らせる『エモーショナルランプ』を、離れた場所からでも見えるように前側へ変更し、デザインに合うように落ち着きのあるやわらかい光にこだわりました。
Akihiro.Tさん
ふたのフックボタンには、触れた時の質感を考えて炊飯器では珍しい重厚感のある金属(亜鉛ダイキャスト)パーツを採用していたり、通常は出っ張りがある、ふたと本体をつなぐヒンジ部分をスッキリさせたりして、どの角度から見ても美しく、一体感のある作りにこだわっています。
デザインの要求を実現するのはなかなか大変でしたが、商品として並んでいるのを見ると素直にカッコイイと思えるものができたので、苦労した甲斐があったと思いますね。
「炊きわけ機能」
にこそ、
ノウハウが
詰まっている
タイガー魔法瓶の炊飯器の機能として欠かせないのが、お米の銘柄に合わせて炊き方をコントロールする「炊きわけ機能」。100周年を記念したフラッグシップモデルとして、タイガー魔法瓶のノウハウが詰まっている「炊きわけ機能」を、さらにバージョンアップさせた。
Yumi.Aさん
これまでもお米の銘柄に合わせた『炊きわけ機能』はあったのですが、IH自体が変更になったことでデータをそのまま引き継ぐことができませんでした。ですから、70種類ある銘柄に対して新しいIHに合った炊き方を探すところからスタートしました。
毎日ごはんを炊いて、お腹いっぱいになりながら、おいしい炊きあがりのデータを集める日々でした。
「さらに、今回の100周年記念モデルには、コシヒカリの産地別にあげ方を分ける『産地炊き』の機能を追加しています。産地によって、お米がしっかりしていたり、粘りが強かったりするので、各地のコシヒカリを取り寄せて、おいしい炊き方を研究しました。
おいしい
炊きあがりと、
炊飯器の新しい
常識を目指して
企画から開発、そして生産まで、チームが一体となって作り上げた「土鍋ご泡火(ほうび)炊き JRX型」。100周年の集大成として世に送り出したフラッグシップモデルではあるが、これもあくまで通過点。これからも、おいしい炊きあがりを追求する旅は終わらない。
Atsushi.Tさん
JRXの1つ前の炊飯器も評判が良かったので、それを超えるというのは大変な作業でした。でも、チームが一体となって直火炊きのおいしいごはんを再現するための機能であったり、デザインや使い心地までこだわってくれたので、本当に良い炊飯器ができたと思っています。
でも、やれることはまだあると思っています。もっと直火炊きに近づけて、ごはんのおいしさをもっと引き出す炊き方を探ったり。もしくは、自動で水を入れるような新しい機能をつけるということも考えられます。
Akihiro.Tさん
おいしいごはんの炊きあがりを追求するのはもちろんですが、お米や水を自動で計ったりするような、新しい機能にも挑戦してみたいですね。50年以上炊飯器を作り続けてきたタイガー魔法瓶だからこそ、これまでの常識を変えるような商品を開発できると思っています。