「うちの土鍋ごはんには、北海道産のお米と、
ニセコの天然水が欠かせません」
割烹三徳六味(北海道)
札幌市・円山公園駅のほど近くで2007年から営業を続けている「割烹 三徳六味(さんとくろくみ)」。三徳とは、盛り付けにおいて「やわらかく」「きれいに」「すっきりと」の意味で、六味は「甘い」「辛い」「苦い」「酸っぱい」「塩辛い」の五味に「淡」が足された意味だとか。そんな心構えで料理をつくる、店主の大畠亮介さんにお話を伺います。
旬のキンキの身と骨を贅沢に使った土鍋ごはん
──どのような土鍋ごはんをいただけるのでしょうか。
店主:11月は、キンキの土鍋ごはんをご用意しています。キンキは北海道でよく獲れる魚で、脂が多いのが特徴です。その身をたっぷり使い、さらにキンキの骨でとった出汁で炊いているので、こってりした味わいとキンキのうま味を存分に楽しんでいただけると思います。お客様の中には「バター混ぜてる?」とおっしゃる方もいるほどなんですよ。
「北海道産のお米と、それ以上にお水にも気を配っています」
──お店ではどんな土鍋を使われていますか。
店主:以前は信楽焼の土鍋でしたが、2年ほど前から伊賀焼の土鍋に変えました。分厚くて、丈夫で、使い勝手がよく、とても重宝しています。その土鍋で炊くのは、北海道産のお米で一番美味しいと思う「ゆめぴりか」です。そしてお米以上に大切にしているのがお水です。ニセコの羊蹄山(ようていざん)のふもとに湧く天然水を、定期的に取り寄せて使っています。
すっぽんなどの北海道では珍しい食材で「新しい美味しさ」を提供
──お店のお料理の特徴を教えてください。
店主:この「すっぽんの丸鍋」のように、北海道ではあまり食べない食材もお出しして、「新しい美味しさ」との出会いを提供できたらと思っています。実は修行を始めたのが和歌山のお店で、その後、北海道に来て独立しました。ですから、北海道の食材と、京都を中心とした関西料理の伝統を融合させた献立を意識しているんです。
「お客様のくつろぎの時間のために、今も味の追求を続けています」
──土鍋ごはんをはじめ、お料理に対するお客様の反応はいかがですか。
店主:土鍋ごはんは、ひと組ごとに炊きたてをお出ししており、具材も毎月変わります。特に常連さんは「今日は何ごはん?」と楽しみにされていますね。お客様には、料理を通して季節を感じ、くつろぎの時間を過ごしていただきたいと思っています。そのためにも、改めて出汁の取り方を学びに東京の料亭に通うなど、今でも味の追求を続けています。
割烹 三徳六味
札幌市中央区南4条西23-1-36 アーバン裏参道1F
電話 011-532-1936
営業時間 18:00~20:30(月?土)
定休日 日曜・祝日(祝日の月曜は休み/年末年始)